#004 2017-10-29 : 日本は仮想通貨先進国になった

 

1.発端

平成29年10月12日金融庁は仮想通貨取引所11社を認可、審査中19社と発表 (http://www.fsa.go.jp/menkyo/menkyoj/kasoutuka.pdf

このニュースがそもそもの発端。仕事柄ブロックチェーン技術の適応や実装にフォーカスをしてきたが、海外の友人(特に中国)はこの発表を快挙と受け止め、発表の翌週に来日しどうなっているのかと聞きに来ました。一気に、中国マネー、韓国マネーが日本に雪崩込むことが予想される。マネーの専門家ではないのでコメントは避けたいところですが、注目されるのは11社もが管理統制され資産管理システムが運用されているという事実です。実際に9月から10月の上旬にかけて海外からの問い合わせは一気に増えました。これまで仮想通貨に関してあまり関心はなかったがこの異常事態を再考してみた。

 

2.ICO(Initial Coin Offering)と深い関係
先ずは、ICOについて知らない人のために、ICOとは何かを説明しておきます。

ICO(Initial Coin Offering:イニシャル・コイン・オファリング/新規仮想通貨公開)とは、資金調達をしたい企業や事業プロジェクトが、独自の仮想通貨を発行/販売し、資金を調達する手段/プロセスのことを指します。投資家には「コイン」や「トークン」と呼ばれるデジタル通貨(資産)を購入してもらい、原則として対価は支払われません。別名「クルドセール」や「プリセール」、「トークンセール」などとも呼ばれ、株式を利用した従来の方法(IPO:新規株式公開)以外の資金調達手段として注目を集めています。

大騒ぎの原因は、資金調達一つの道が絶たれることになるからです。

 

・中国ICO事情

9月4日中国人民銀行通称PBoCが仮想通貨を使用した資金調達であるICOを中国国内で企業または個人により行うことを禁止するという発表を行いました。このICO禁止のニュースは世界中で大きな波紋を呼び、PBoCが再度「ビットコインとイーサリアムは政府によって発行されたものではない」と追記したことからかビットコインをはじめとする仮想通貨が禁止されたという噂が広がり混乱を引き起こしました。さらに中国の大手仮想通貨取引所BTC Chinaは9月末に取引停止を発表した。

 

・韓国ICO事情

韓国の金融規制当局は、詐欺のリスクがあるとして、あらゆる形の新規仮想通貨公開(Initial Coin Offering:ICO)を禁止すると9月29日に発表した。韓国の金融委員会(FSC)は、あらゆる形のICOを完全に禁止するとともに、デジタル通貨の信用取引も禁止すると述べた。

FSCは、ICOは資産バブルのリスクが高く、投資家が詐欺や市場操作の被害に遭いやすいと述べている。また、ICOが投機目的で利用されたケースが複数あるとして、取り締まりを強化するとした。

FSCは、韓国政府がデジタル通貨の取引を「制度化」しようとしているのではなく、状況を監視して今後の規制監督を改善する意向であることを強調した。

 

3.日本の金融庁から注意喚起

平成29年10月27日に金融庁から「ICOについて利用者及び事業者に対する注意喚起」を発表。(http://www.fsa.go.jp/policy/virtual_currency/06.pdf

当然のことだが、やっと出たかと言う感じ。
資本政策としてのICOは良い仕組みですが、一方でICOの99%は詐欺(scam)だと言う評価もあります。昨年、ICOをした中国企業が出資法違法ということで出資金を返還しても当局に逮捕されたり、国外に出たりとの話も聞いています。

 

4.日本政府は大胆に方針転換

10月25日に、今後の金融行政の方針を占める「金融レポート」が金融庁から発表されました。今年の「金融レポート」では、フィンテックに対する金融庁の方針が4つの原則(プリンシプル)として明確に打ち出されました。

(1)「経済の持続的な成長と安定的な資産形成を通じた国民の厚生の増大」という金融行政の究極的な目標に最も良く寄与できるかを基準に判断を行う。

(2)顧客とともに新たな価値を創造し、顧客の信頼を得ることのできる担い手が成長できるよう、必要な環境整備や障害除去をフォワードルッキングに行っていく。

(3)利用者保護上で生ずる新たな課題等に対処する際に、手遅れになって被害を拡大させることがあってはならない。他方、先走って過剰規制になることも避ける必要があり、過不足のない弊害防止策を適時にとることを目指す。

(4)既存金融機関のメカニズムのレガシーアセット化については、当局は金融機関に対しフォワードルッキングな経営を促すことによって対応すべきであり、対応できない金融機関が発生しないようにイノベーションを制限するといった対応は行わない。

 

5.まとめ

顧客の利益や利便性の向上を目的とした金融サービスのイノベーションが、金融業界の保護よりも優先されることが明確になりました。金融庁のフィンテックに対する方針が打ち出された背景には、フィンテックによって金融サービスのあり方そのものが大きく変わる可能性があるという課題意識があります。

未成熟な技術ブロックチェーンが社会基盤として安全に効率的に運用されるかの試金石でもある。仮想通貨取引所11社が分散化したシステムを利用して日本を介して世界中の仮想通貨の取引がなされる、日本は間違いなく仮想通貨先進国となったのです。

 

*投稿日現在の情報を元に記した内容です。

#003 2017-10-21:ブロックチェーンエンジニア(日本)の実態

*私見

先月、日本銀行フィンテックセンター長・河合祐子氏のプレゼンを上海のイベントで拝聴する機会がありました。氏のプレゼンでは日本にはブロックチェーン技術者は50名、そのうちコア技術者は25名という衝撃的な内容だった。

(2017-09-15 @ The 3rd Global Blockchain Summit 2017 @ Shanghai)

今週、某テクノロジー系企業とこの話をしたところ、「そうです、いないのですよ!」と言われました。御意!と思わず・・・叫びました。

2008年に生まれたビットコインも2016年から認知され始めた。まして2015年に生まれたEthereumやHyperledgerに精通した技術者は確かに25人くらいか。。。でも数年で100倍くらいのニーズはあるとの予測。

最近頻繁に日本のIT企業様からブロックチェーン技術者の売込みや協業依頼がありますが会話になりません。そんな時は以下の質問をします。
1)ブロックチェーンでなければ解決出来ない課題は何で、解決案や実績はあるか?
2)仮想通貨発行や運用には国際間の法律や会計の知識が必要だが専門家とのパイプはあるか?
3)ブロックチェーンのコア技術はどうやって取得したのか?
だいたいこの3点を聞くと答えられません。

6月にUKのLevel39を訪問した時も採用の話を聞きましたが、人が欲しいのならベルリンに行けと言われました。

期待されるブロックチェーンエンジニアは、コア技術開発企業、団体やチームと直接コンタクトして採用するか自力で育成するしか無いことを実感しました。

-okamoto

#002 2017-10-05 Blockchain Developers are in high demand. ブロックチェーン開発者は世界中で不足

The Blockchain Academy(https://block.academy/blockchain-academy)から出されたレポートを紹介します。他に良い資料があるかもしれませんが、個人的な興味で調べてみました。

1)2017年上期の調査では全世界で5,000人、2020年には500,000人と予測。3年で100倍!

2)Linked-inでブロックチェーン開発者の募集は以下でした。
N=1383(World Wide)
USA : 48%、
UK : 11%、
その他 : 41%

3)Average Freelancerの時間単価は下記の通り。
USA : $117.98/hour,
UK £114.25/hour,
Global : $73.11/hour

国内でブロックチェーンエンジニアの育成・教育コースが立ち上がっていますが、コア技術が海外にあり、殆どのコンテンツは英語、このギャップをどう超えて行く深刻な状況です。
ネットワークやコミュニケーションの世界はシームレス、グローバルショッピングで起きた現象が起きようとしています。

日本銀行フィンテックセンター長・河合祐子氏のプレゼン。海外で日本の状況を知ることになるとは。このプレゼンで日本にはブロックチェーン技術者は50名、そのうちコア技術者は25名という衝撃的な内容だった。

-okamoto

#001 2017-10-03 日本は仮想通貨先進国!

金融庁による仮想通貨取引所の認可!

・ブロックチェーン技術を扱う弊社としても関心は高いが、11社も同時に認可は快挙。中国、韓国ではICOは全面禁止をする中で、この発表。一気に、中国マネー、韓国マネーが日本に雪崩込むことが予想される。マネーの専門家ではないのでコメントは避けますが、注目されるのは、11社もが管理統制され安全性を担保したシステム運用がなされている、なされることになる。日本でデザイン、作成されたシステムを使ったサービス自体の信頼性が上がると言う事に他ならない。

・未成熟な技術ブロックチェーンが社会基盤として安全に効率的に運用されるかの試金石でもある。日本を介して世界中の仮想通貨の取引がなされる、日本は間違いなく仮想通貨先進国となった。

*資本政策としてのICOは、良い仕組みですが、一方でICOの99%はscamだと言う評価もある。昨年、ICOをした中国企業が集めたお金を違法出資ということで出資金を返還しても当局に逮捕されたとの話もある。HYPE状態になっていると思うが冷静に動向を見て行きたい。

-okamoto

Wanxiang Blockchain Labs 訪問(上海)

Wanxiang Blockchain Labs @ shanghai を2017年4月13日に訪問してきました。
アレンジをしていただいたAndy氏と記念写真。

Labsは改装中でしたが活発に活動されています。

上海はいろんな意味で活力のある市、SmartCity目指してIT利用が進んでいます。

sharing economy が進んでいます。スマホで簡単に自転車に乗れ、最近は多様化して通勤でも使うそうです。電動アシスト付き自転車も散見されました。

スマート・マーケット・プロトコルが STATE OF THE ÐAPPS に掲載

スマート・マーケット・プロトコルが、Ethereumの公開Dappsリスト「STATE OF THE ÐAPPS 」に掲載されました。

Dappsとは、Decentralized Applications(分散型アプリケーション)の略称で、ブロックチェーン/スマート・コントラクト基盤上に構築される公開型アプリケーションのことです。

前述の「STATE OF THE ÐAPPS 」にはグローバルで約400のアプリケーションが登録されており、各アプリケーションは「ethercasts.com」のメンバーによって審査・承認されることで公開されています。

スマート・マーケット・プロトコルは「Demo」の公開状態で登録されています。

実際のデモンストレーションサイトはこちら

OSSプロジェクト:スマートマーケット・プロトコル

Kaula Labsのスマートコントラクト・プロジェクト「Smart Market Protocol」に関するご案内です。

Smart Market Protocol suite

ユースケースと機能

Smart Market Protocolは、商品取引に関するビジネスプロセスを定義したプロトコル群です。ユースケースは次のようなものを想定しています。

例えば、あなたが何か新しい商品を開発し、販売を計画しているとします。この時、あなたには商品の開発力だけでなく、商品の販売プロセスに関する知識や経験、さらには販売チャネルが必要になります。Smart Market Protocolはこれら一連の販売プロセスを定義したスマートコントラクト・プロトコルで、ピアツーピアの商品販売を支援します。

Smart Market Protocolの具体的な要素は、商品の販売価格を決定するための商品価格調査、商品の販売実績に応じて価格改定を行うアルゴリズム、商品の販売実績や評価情報をもとにしたマーケット分析などです。

デモアプリ・ソースコードの公開

KaulaはSmart Market Protocolの開発をオープンソースプロジェクトとして実行することを決めました。2017年4月中旬よりデモ・アプリケーションを公開しています。

デモ・アプリケーションサイト(公開中)

ソースコードはgithubにて公開を予定しています。
(詳細は追って公表)

スマートコントラクトによって生まれる新しい世界

今日は、ブロックチェーン・スマートコントラクトの可能性のひとつについて深堀って考えたいと思います。

とかく、ブロックチェーンと言えば「中央集権型 vs 分散型」という壮大なテーマでその優位性が語られることがありますが、このことを企業のビジネスに引き寄せて考えなおすと、実は「効率化・コスト削減」に関する聞き慣れた論点であることに気がつきます。

さて?何のことか・・・
順に説明します。この話は2つのポイントを含んでいます。

  • ① 業務プロセスの統合による、管理・作業・手数料などの排除

ブロックチェーン・スマートコントラクトで提供するサービスは、既存業務のプロセスを統合・自動化し、「仲介者」や「管理者」に拠らずにサービスを提供する、という改善をもたらすと考えられています。これは別の言葉で言い表すと「業務効率化」です。

  • ② システム運用費用の低減

上記のような「業務効率化」をもたらすというブロックチェーン・スマートコントラクトのシステムは、安価なマシンリソース(及びオープンソースソフトウェア)で構築・運用することが可能なため、業務運用コストを抑制することが出来ると考えられています。これは既存システムに対する優位性ですが、別の言葉で表すと「経費圧縮」です。

このように、ブロックチェーン・スマートコントラクトに期する革命は、見方を変えればビジネスで良く聞く改善テーマの話であることがご理解頂けたかと思います。
ただ、ここでもう一歩踏み込んで考えると、前述の①②の効果は、実は次なる変化を世界にもたらす「きっかけ」であるということに気づきます。

 

①仲介業務や管理業務を必要とせずにサービス提供が可能(=業務効率化)

 → 顧客サービスの自由度の向上(サービス提供スピードの向上、低価格商品の誕生)

②システム開発・運用に掛かる経費が低減(=経費圧縮)

 → 新規参入を促進、新規事業者の事業継続性を下支え

冒頭の「中央集権型 vs 分散型」に関する壮大なテーマから一旦は「よく聞く改善の話」に成り下がり、その後一周まわってサービスの革新に関する話に戻って来ました。企業の利益の確保に限った話ではなかったようです。

あらためて、ブロックチェーン・スマートコントラクトは、人々のベターライフにつながってこそ本当の価値を宿すものだと考えます。企業のコスト削減・利益確保という狭い範囲の手段として位置付けると本質を見誤ってしまうのではないかと思うのです。

ところで、仲介不要・ダイレクトサービス化の流れは、これまでもインターネットの発展と共に脈々と続いて来ましたが、ブロックチェーン・スマートコントラクトの登場によって、世界のフラット化がさらに一歩進むと考えられます。これにより、極端に言えばインターネット上のあらゆる業者までもが過去の物になり、個人によるサービス提供の機会が大きく広がろうとしていると言っても過言ではありません。

これまでより一つ上の段階で、企業間の「仲介」や、企業内の「管理」が不要になる世界が訪れようとしているのです。

現在、カウラでは「分散型マーケティングサービス」と「マイクロペイメント市場」の創出に向けたDApps(Decentralized Applications)を試験開発しています。近日中に一般向けのデモンストレーションができるように準備を進めています。

この取り組みは、これまでマーケティングのプロが使用してきた実践的な市場分析サービスを、フラットな取引の世界で、誰もが気軽に利用できるようにする実験的な取り組みです。​

Kaulaはブロックチェーンを活用したビジネス・プラットフォームをデザイン・開発しています。

2017年2月8日

Kaulaは新時代の分散型ビジネス・プラットフォームをデザイン・開発しています。
私たちがビジネス革新の基盤として採用した “ブロックチェーン” と “スマートコントラクト” は、これまでのビジネスシーンに存在しなかった新たなサービスを生み出す潜在能力を持っています。

経済産業省が平成28年4⽉28⽇に、下記のブロックチェーン・ユースケースを発表しました。近年、投機的な賑わいを見せている “ビットコイン取引” はそのうちのひとつのユースケースに過ぎず、今後はブロックチェーンのビジネスへの応用が始まると見込まれています。

<ブロックチェーンのユースケース例>

出典:ブロックチェーン技術を利⽤したサービスに関する国内外動向調査
経済産業省 商務情報政策局 平成28年4⽉28⽇

このようなブロックチェーンの将来の展望において、今後は “スマートコントラクト” への注目が高まっていくと考えられています。スマートコントラクトは、いわばブロックチェーンを分散型システム基盤に据えたアプリケーション開発プラットフォームであると言って差し支えありません。

Kaulaは自社開発するプラットフォームの基盤に、”ブロックチェーン” と “スマートコントラクト” を有するEthereumを採用しました。Ethereumは世界で最も多くのブロックチェーン・スマートコントラクト技術者の注目を集めるオープンソースプロジェクトであり、さらに、企業内のアプリケーションから公共の用途まで幅広い活用が想定されている 将来を期待されたシステム基盤※ です。

このような世界の注目を集めるEthereumを自社のシステムプラットフォームに採用し、Kaulaは世界標準のビジネス・プラットフォームの構築を目指しています。

※ Ethereum以外に 一般企業向け :HyperLedger-Fabric  金融機関向け :Corda 等のプラットフォームも注目されています