バッテリー循環型経済プラットフォーム「KABLIS」の事業化を発表

~蓄電池の循環市場形成を推進する事業の年度内開始を目指す~

 カウラは、BACEコンソーシアム、MOBIへ加盟し、今後、増加が見込まれる蓄電池利用に際し、多種の蓄電池で複数の診断技術評価を行い、同技術およびブロックチェーン技術やWeb3.0技術を組み込んだライフサイクルでの蓄電池の情報管理を行うプラットフォームの技術検証を行って参りました。この度、2022年度内の同プラットフォーム「KABLIS (カブリス、KAula Battery Lifecycle Information System)」の事業立上げを目指します。

■取り巻く環境の変化

電気自動車(EV)や家庭用・業務用に用いられる蓄電池の循環は、経済産業省が2020年に策定したグリーン成長戦略に必要なファクターとして大きく期待されています。蓄電池の循環は、まず再エネの調整電源など他用途への幅広いリユース、さらに、資源をリサイクルして再生利用するなど重層的な展開が期待されています。

しかしながら、蓄電池の循環市場は立ち上がっておらず、効率的なリユースが行われていません。中古蓄電池の残存価値を測定・評価する仕組みが必要です。また、業界を横断した循環利用を促進すべく、相互に蓄電池の情報を利用できるプラットフォームが必要になります。

欧州では既にバッテリー指令として蓄電池の業界横断的な再資源化、最大効率利用が推進され、世界の標準化・ルール化が加速される動きがあります。今回、カウラは、蓄電池のライフサイクル管理に関わるエコシステムの形成に向け、プラットフォーム「KABLIS」の技術実証とその事業化を目指します。

■カウラが目指す事業の姿

カウラは、蓄電池の利活用に関わる多様な事業会社が利用できるプラットフォーム、およびブロックチェーン技術によるデータの存在証明、業界が求めるサービスに応じたアプリケーション提供を行っていきます。2022年度内に、プラットフォーム「KABLIS」の立ち上げを行い、グローバルに展開を図っていきます。

バッテリー循環型経済プラットフォーム「KABLIS」の将来展開イメージ

■プラットフォームの技術実証ならびに事業化

第一段階として、BACEコンソーシアムと連携し、EV車載電池の残存価値診断を行うために、多種の蓄電池のデータを測定、収集します。これにより、蓄電池価値の評価、情報管理を行い、存在証明・診断証明を提供するプラットフォームの技術開発ならびに実証実験を実施しております。

本実証実験の成果を基にして、短時間で測定された蓄電池データを新たなリユース事業者へプラットフォームを通じて、広く利用できることが検証でき、業界の様々な事業者へデータサービスを提供してエコシステムを展開していきます。

EV蓄電池の残存価値診断の実証実験の概要

DPI: 分散プラグイン (Distributed Plug-In) は、分散したサービス (物理的にプラットフォーム外部から提供されるサービスなど) を安全に利用するためのプラガブルな機能。ブロックチェーン技術によりサービスの真正性 が保証される。真正性は、①誰がサービスの発信者であるかを保証、②その発信者がコンソーシアムに認定されていることを保証、③サービスにより発信されたデータが改竄されていないことを保証、の3要素により保証する。

現時点で以下のDPIが計画されている。

  • データ共有DPI: データサービス提供者がプライベートDBに保管しているデータをプラットフォーム参加者が安全に利用するための機能
  • 診断DPI: 分析・診断サービス提供者の分析・診断結果をプラットフォーム参加者が安全に利用するための機能
  • 拡張DPI: 将来追加になる分散されたサービスを安全に利用するための機能

パートナー企業からのコメント

株式会社日本総合研究所 創発戦略センター シニアスペシャリスト木通秀樹様

カウラによる『バッテリー循環型経済プラットフォーム「KABLIS」を事業化』の発表を歓迎します。今後拡大するEVの付加価値を最大化するEV電池の循環市場の形成には、ブロックチェーンを活用することで情報連携を促進するプラットフォームが必須となります。商用利用可能なプラットフォームの構築は、世界においても先進的な取り組みであり、早期の市場形成に大きく貢献することとなります。弊社が主催するBACEコンソーシアムにおいても同技術を活用して市場創出に貢献頂けることを期待しております。